カシオ・スタンダードMTP-1175E-9AJF

チープカシオMTP-1175

今回はカシオの時計をご紹介しましょう。いわゆるチープカシオのシリーズの中の一本ですが、安価であるにもかかわらず、驚くような仕様の水準の高い時計です。Amazonの商品写真で「え?ウソ!」と思って、実物を手に取ってマジマジと観察したいと思ったもので、その場で「ポチッとは」してしまったという感じです。

恐るべしチープカシオ

この時計、実は1630円です。見えないでしょう?
一般にチープカシオと呼ばれるシリーズですが、最近時計マニアの間でかなり流行っていて、病的なコレクターが後を絶たないようです。でも気持ちはわかります。安いからどんどん買ってしまうんですよね。
さて、このモデルはすごすぎて、気合を入れてご紹介したいと思います。コスパの高い同シリーズの中でも、さらに高いコスパを誇るのがこのモデルだからです。それも、少し狂気を感じるくらいのコスパの高さです。
上の写真をよくご覧ください。1630円なのに、インデックスがアップライドです。実は同じチープカシオでも、アラビア文字やローマンのインデックスの場合はもちろんプリントですし、中にはバーインデックスなのにプリントのものがあるなど、当モデルのようにインデックスをアップライドしているチープカシオは少ないのです。しかしアップライドは文字盤を立体的に見せる最良の手段ですので、これだけでも一気に高級感が出てくるのです。
もちろんこの低価格の中で、手間をかけることはできないでしょうから、一体どうやって実現しているのか謎なのですが、とにかくこれはお客としてはありがたい話です。

チープカシオMTP-1175のケース仕上げ解説

また、上の写真をご覧ください。側面から見るとよくわかるのですが、ベゼルは鏡面ですが、ラグ部分とケース側面はヘアライン加工を施しています。安価な素材にヘアラインを付けているので仕上げはあまり良くないですが、それでも遠目には面によって反射の違いがあり、より時計の形状に立体感を演出しています。ある程度高価な時計ならいざ知らず、この価格でこうした加工を施しているのは驚異的です。

純正ベルトにGENUINE-LEATHER

また、以下の写真をご覧ください。ベルトの裏側を撮影したものですが、この値段なのに本当に革です。

本革の印があるチープカシオのベルト

ちゃんとGENUINE-LEATHERと書かれています。私は革についてはあまり詳しくありません。正直、すごく高い革ベルトも、1000円で売られている革ベルトもわからないので、合皮じゃないというだけで少し驚きです。

チープカシオのガラスは見やすい

風防はミネラルガラスです。アクリルではありません。ガラスというだけならシチズンの低価格帯シリーズのQ&Qも同じ価格帯でガラスを使用していますが、こちらのチープカシオのほうがガラスが美しいのです。明らかに澄んでいるし透明感もあります。一体何が違うのかはわかりませんが、明らかにライバルよりカシオのガラスは一歩先を行っています。

アレンジしたくなる魅力がある

下の写真をご覧ください。TON CHARMEの1280円のグレー系のベルトを付けてみました。いかがでしょうか?

カシオスタンダードMTP1175E

なかなかの風格です。私個人の意見としては純正のベルトはブラウンが濃すぎるように思うのです。この後付ベルトはグレーですが、このほうがダイヤルの金が映えるように思うのですが、いかがでしょうか。スッキリして見えませんか?
ダイヤルがやさしい淡い金色なので、ベルトが濃い茶色だと、バランスを崩してしまうんです。しかしこういう淡い色のベルトだと、うまくバランスします。

唯一の難点は視認性か

唯一、この時計に不満があるとしたら、針が金色、ダイヤルも金色なので、溶け込んでしまって、私のような老眼の中年は時間が読み取りにくいということです。針の色を他に変えてくれたら、もう完璧です。
視認性というのは時計にとっては生命線ですから、ここは手を抜いてはいけません。今は時間が無いのでできませんが、少し時間に余裕ができたら、分解して針を塗装してみようかと思っています。針を少し濃い目の茶色なんかにしたら見やすいかと思うんですが。どうでしょうかね。

カシオ・スタンダードMTP-1175E-9AJFは買いか?

安価で日常使いの時計としてなら明らかに買いです。値段は1630円ですから、もちろん無理を感じる箇所は存在します。ですので、仕事で大切な商談に着けることはおすすめしませんが、それでも日常使いとしてなら、必要にして十分な時計です。
ベルトを換えて楽しんでも良いでしょうし、安いので分解して針を塗装して視認性を高めるなどアレンジを加えてみても面白いのではないでしょうか。